力さんの温泉巡礼

信州人温泉マニアの全国湯めぐり紀行

磐梯熱海温泉 湯元元湯|あつ湯とぬる湯に交互浴。路地裏の激渋共同湯


f:id:michiro58:20180622170046j:image

郡山の奥座敷と呼ばれる磐梯熱海温泉

大型ホテルや高級旅館が立ち並ぶ中、明らかに別のオーラを漂わせる激渋共同浴場です。

ここの自慢は、何と言っても泡付きのある新鮮なぬる湯でしょう。


f:id:michiro58:20180622170339j:image
会津若松から磐越西線に乗って郡山方面へ進みます。

通勤時間帯ということもあり電車は激混み。

途中、猪苗代辺りから眺めた会津磐梯山が美しかったです。


f:id:michiro58:20180622170458j:image

磐梯熱海駅で途中下車します。

元湯へは駅から徒歩およそ2分で着きます。

めちゃくちゃ駅近というアクセスの良さ。

 

磐梯熱海温泉には共同浴場が計3つありますが、早朝から営業しているのは元湯のみだそうです。

他の2つは午後4時からの営業。

 

f:id:michiro58:20180622170532j:image

狭い路地裏の奥へ進むと温泉が現れます。

この迷宮感がマニアを興奮させます。

外観は想像以上に鄙びていてびっくり。


f:id:michiro58:20180622170601j:image

玄関で番台のおじさんに500円を払います。

時間帯によって入浴料金が異なるようで、夕方になるにつれて安くなるんだったような。

おじさんに初めて来たと伝えると、親切に浴室の場所など教えてくれました。


f:id:michiro58:20180622170629j:image

脱衣所はきれいに改装されていましたが、浴室の趣は昔のままです。

湯船は2つ。

広い方が30℃ほどのぬる湯、隅っこにある小さい方が45℃ほどのあつ湯となっています。

この温度差は加温によるものではなく、泉温の異なる源泉を使用しているからだそう。

磐梯熱海温泉の源泉は、多くが高温のものらしいです。

ぬる湯を楽しめる元湯はレアな存在ですね。


f:id:michiro58:20180622170707j:image

やはり、このぬる湯が極上湯!

吹き出るかのように源泉が勢いよく湯口から飛び出しています。

かなり広く、そして深い浴槽ですが、そんなことはお構いなし。

ドバドバと縁からオーバーフローしている様を見ると嬉しくなります。

新鮮だからこそ楽しめる泡付きや、ほのかな硫黄臭も感知。

冬場に30℃のぬる湯は厳しかったですが、加温しないからこそのこの新鮮さだと思います。

 

地元のお客さんに見習って、あつ湯とぬる湯を交互浴してみました。

あつ湯でホカホカに暖めた身体を、ぬる湯でじんわりと解すように冷まします。

これを繰り返しているとやめられなくなります。

朝風呂で旅の疲れもさっぱり!


f:id:michiro58:20180622170748j:image

湯上がりにまた番台のおじさんに話しかけられました。

「長野から電車を乗り継いで来ました」と言うと、「わざわざ遠いところから…ありがとうございます」と、とても親切に話を聞いて下さいました。

次の電車が来るまでのたった50分ほどの滞在だったから、本当はもっとゆっくりしていきたかったなあ。

「また来ます!」と伝えて、名残り惜しくも駅へと戻りました。


f:id:michiro58:20180622170815j:image

元湯はもともとは旅館だったのかな。

「元湯旅館」と書かれた看板や、旅館棟らしき建物も。

末永く続いてほしい温泉です。


f:id:michiro58:20180622170839j:image

磐梯熱海温泉

高級旅館が立ち並ぶ敷居が高めの温泉かと思っていましたが、さすが歴史ある古くからの街。

お湯は本当に素晴らしいものでした。